【NAS構築日記 vol.2】余ったPCパーツと追加パーツでNASを組む ~ハードウェア選び編~

NAS構築日記 vol.1の続きです。

前回は余ったPCでNASを構築する理由と、OSの選定をおこないました。今回は実際にNASとして使うPCのハードウェアの構成を考えたいと思います。

前回記事でOpenmediavaultを使ったときにC2D E7500搭載のPCを使って3TBのNASを構築しました。これでもよいのですが、3.5インチベイはたったの1つしかないので拡張性・冗長性に欠けます。

部屋を掃除していたらクローゼットの奥からB250チップセットのマザボとCeleron G3930が出土しましたので、それをベースにNASを構築したいと思います。

この時点でそろっているPCパーツは次の通りです。

  • CPU  Intel Celeron G3930
  • MB   ASUS EX-B250-V7
  • 電源  Corsair RM850x
  • RAM  G.Skill DDR4-2666 16GB
  • SSD  Intel SSD 510 Series 120GB

数年前にマイニングで活躍していたものですが、最近はASICが強くなってしまったのと、日本という資源を輸入に頼る国では採算が合いませんのでリタイアし、眠っていたものです。特に電源はNASにはオーバースペックですが、セミファンレスですし、80Plus Goldですので使っていきます。

関係ないですけど、近所のハードオフのジャンク棚に700W以上の80+ Gold電源が大量にあります。1個3k円程度でしたので、電源に困ったら試しに買ってみたいと思っています。

RAM

まず、TrueNASにおいてRAMは非常に重要なものであり、最低8GBを搭載しなければTrueNASの良さを味わうことができません。TrueNASではZFSのキャッシュをRAMの空き容量に対して最大限活用しますので、今回は余裕をもって16GB程度を割り当てようと考えます。

パソコン工房の週末特価やAmazonのブラックフライデーセールを見てみましたが、しっくりくるものは無く、少々考えていると現在使っているRyzen5 1600AFのPCに16GBx2と4GBのRAMが刺さっており36GBが利用できます。しかし、現状、どんな使い方をしても14GB程度しか占有しませんので、16GBのメモリモジュール1本をTrueNASのPCに使うことにしました。これなら余計な出費を増やさず、使われていないメモリ領域を活用することができます。Ryzenマシンは20GBのRAMが搭載されることになりますが、大規模なDBをすべてRAMに展開することはほとんどありませんので問題はないと思います。(あったとしてもいろいろ力不足なのでクラウドを借りると思う)

起動ドライブ

システムは1つのドライブを占有します。ドキュメント的には32GB以上のSSDが良いらしいです。

今までのFreeNASではUSBメモリへシステムをインストールし、SATAポートなどを温存することができましたが、TrueNASではシステムドライブへの書き込みが多くなったのか、USBメモリやSDカードは耐久性が不明なので推奨されていません。よって、余っていたSSDを利用します。

2011年に初めて自作したときに利用したIntel 510シリーズの120GBを利用します。別PCでSecure Eraseを行ったのですが、最新のSSDほどの速度は出ませんがキャッシュメモリも積んでありますので使っていこうと思います。なお、NANDチップのリマーク品がどうのこうのと話題になることが多い、格安中華SSDなどはキャッシュが無いものが多いので、一般用途でも選ばないようにしたほうが賢明です。個人的にはNANDのリマーク品よりも、キャッシュが無いということのほうが致命的だと思っています。(最近のコンピュータが高速なのはキャッシュが頑張っているからです)

キャッシュのないSSDなんて格安USBメモリと同じものという認識でコンピュータを触っているので、TrueNASのドキュメントにも怒られるでしょう。。

あとの足りないパーツの構成を考えていきます。

PCケース

私が初めて自作をしたのは2011年であり、その時は「ケースなんてスペックに関係ないから安物でいいだろう」という考えから4000円程度のものを選択してしまいました。ケースはPCパーツの中でも一番長く使えるものであって、後々の拡張性を考えるとそれなりに良いものを選んでおくべきであったと思っています。よって今回は拡張性重視で多くの3.5インチドライブを搭載できるATXケースを選択しようと思います。PCケースを探すのには価格コムの検索ツールが非常に便利です。

適当に8ベイ搭載できるケースを調べてみたところ、Antec P101 Silentに決定しました。近場のパソコン工房にあるかなと思い訪店したのですが、価格が非常に高かったので実店舗での購入は断念しました。たしか1万5千円くらいしました。ツクモのネット通販では9千円台で購入できました。

余ってたマザボがATX規格でしたので、必然的にATXケースを選択しましたが、SATAのポートはMicroATXでも大体6ポートですので小さいものを選んだほうがケースも小さくなり、コンパクトなNASを構築することができると思います。MicroATXのマザボならばfractal designのNode 804というケースを選んでいたかもしれません。

HDD

さて、NASで肝心なのはHDDです。すでに4TBのポータブルHDDでは2TB程度が埋まっていたので3TB以上は欲しいです。

容量当たりの単価を調べていると最近は8TBが比較的安価でコストパフォーマンスがよさそうです。冗長性と後の拡張性を考慮して、8TBを2台でミラーリングする方式をとります。のちに別の容量のHDDをストライプすることによって、手軽に容量を拡張することができると考えたからです。

各社からNAS専用ドライブが発売されていますが、どれも比較的高価です。私の周りでは海門のHDDを買って失敗した人を何人も見てきましたので、最近は良くなったと言われても少々怖いものがあります。

よって信頼性の高いドライブメーカーであるHGSTを傘下にもつWDのHDDを選ぶことにします。

WDのNAS向けドライブであるWD Red 8TBは2万円程度であり、少々高く感じます。2台導入するすることを考えると、できるだけ予算を圧縮したいです。そこで海外のホームサーバー界隈や自作erの間で話題のHDDおみくじ(ガチャ)を行いたいと思います。(突然のYoutuber感)

HDDおみくじ・HDDガチャとは…

外付けHDDのWD Elementsシリーズを分解するとHGSTシリーズの廉価版やWD Red Pro相当のHDDが手に入るというものです。特にHGSTシリーズが入っている場合、ヘリウムガス充填モデルを安価に手に入れることができ、ガチャで言うところのSSRらしいです。
8TBのWD Elementsは通常17980円ですが、Amazonのブラックフライデーで14980円で購入することができます。WD Red Proの8TBモデルの23000円引きです。買うしかありません。

たとえSSRのHe充填モデルでなくてもRed Pro相当であることが報告されていますので、NAS用としては問題ありません。ただ、まったく同じモデルではなく、廉価版なので振動検知機能がなかったりするらしい…

Amazonから到着したとき、段ボールの底に配置されていたので輸送中の振動などで壊れている可能性を否定することはできません。殻割は綺麗にできますが、保証対象外ですので割る前にウェスタンデジタルのユーティリティソフトで不良セクタが無いか確認しました。また、念には念を入れてFULL ERASEも行いました。書き込みエラーがないかチェックするためです。

1台は外周200MB/s程度の速度が出るのですが、もう1台は外周130~180MB/sしか出ないのと、速度が安定しません。試しに速度の出るほうのUSBケーブルをつないでみたら190MB/s程度を安定して出すことができました。WDの外付けHDDはケーブルによって安定性が左右されるので、ちょっと面倒です。ちょくちょく出てくるポータブルの4TBHDDもUSBケーブルが不良品でコピー中にフリーズする現象に悩まされていました。WDサポートに連絡すると様々な解決策を提示していただきましたが、結局USBケーブルの交換で解消しました。

1日以上の時間をチェックに費やし、殻割を行いました。SATAで直接つないで速度計測を行ったところ、2台とも外周200MB/sの速度を出すことができ、190MB/s程度と200まで惜しいHDDではUSB3.0-SATA変換基板が原因だったみたいです。。


あとは組んでTrueNASをSSDへインストールし、それぞれのユーザーを作成してプールを作成し、Sambaなどで共有できるよう設定すれば完了です。この操作は多くの方が記事にしているのでそちらを参照してください。

CPUがCeleronという一般用途では非力な石ですが、TrueNASの基本的な動作では使用率10%を超えることは稀です。RAMはキャッシュとして最大限利用されるので、いくら積んであっても大丈夫でしょう。今のところは16GBで満足していますが、場合によっては32GBなどに増設しなくもなくもなくってよ。(藤堂ユリカ)

これからの展望

TrueNASはOpenBSDベースのOSですのでマザボのファンコントロールが効きません。マザボ上のピンにファンを接続すると全力回転を始め、うるさいのです。幸いにもAntec P101 Silentにはファンコントローラーが搭載されており、強か弱か停止を選択することができます。殻割りしたHDDは無風状態だと50℃を超えてしまうので、現在は弱で付属のファンを回して40℃程度に抑えています。ただし、付属ファンは比較的音が大きく、風量もそこまで多いとは言えないので将来的にはNoctuaのファンに交換したいと思います。住んでいない家にNoctuaのファンが一つあるので、12月中にもって来ようと思います。(片道400km)

今回利用したHDDは速度がシーケンシャルで200MB/s程度あるのですが、1GbEで接続しているので最大で130MB/s程度しか速度が出ません。将来的には書き込みキャッシュ用のSSDを搭載して高速化を図りたいので1.3GB/sの速度を見込める10Gbitイーサネットを導入します。アライドテレシスのx510というSFP+が4ポートついているL3スイッチを保有していますのであとはNICを買うだけです。(DACはあるがファイバーは無い)今回もヤフオクなどでサーバー落ちを狙おうと思いますが、オリオスペックさんにノーブランドのSFP+のNICがあるのを確認したので、後者にする可能性もあります。(雑談ですが、SFP+ってSFPのインピーダンスマッチングを行って10Gbitの速度を出せるようになったらしいです…ネットワークは物理的な事柄やソフトウェア的なところなど幅広い知識の集まりなので面白い)

8TBのmirror構成で運用すると実際に利用できる領域は7TB程度です。現在、2.5TB程度を利用している状態ですが、ファイルの量が多くなり容量の限界が近づいてきたらまたHDDおみくじを行おうと考えています。次回は10TB以上のものを選んでみたいと思います。

参考文献

https://www.truenas.com/docs/hub/intro/corehardwareguide/

https://www.serverbuilds.net/anniversary

など…

流し読みで知識を得ているためどんなサイトを見たのか忘れてしまいました