Windowsを使っていた頃、地味に便利だったソフトの一つがSetuna系のスクリーンショットツールだった。
画面の一部分を切り取ると、その画像がそのままデスクトップ上に残る。
単なるスクショではなく、画面の上に画像を貼り付けておけるのが、表やソースの一部を確認しながら作業するのに非常に便利である。
Macに移ってからも似たことをしたかったのだが、OSSで開発されているものの中では見つけられなかった。
実は2025年10月にも作ろうとしていた
最初に手を付けたのは2025年10月頃。
XcodeとSwiftを使って、Macで SETUNA2 のようなアプリを作れないか試していた。
最初はmacOS標準のscreencapture -iを呼び出し、取得した画像をフローティングウィンドウに表示するような単純な構成を考えていたが、やはりSETUNAの操作感が欲しかったので、画面全体に選択用のオーバーレイを表示し、ドラッグした矩形をScreenCaptureKitでキャプチャする方式まで作っていた。
ところが、その後なんやかんやあって開発から離れていた。
作業フォルダだけが残って数ヶ月経過していたが、ある日、 「スクショを画面に表示したままにできたら便利なのに」と思う場面があった。
開発者ならかなり遭遇すると思うが、例えば、あるウィンドウに表示されている情報の一部分だけを参照しながら、別のアプリを操作したいときです。
OS標準のスクショ機能で画像ファイルを撮って、ビューワーで表示させることで代替できるが、一度、Windows環境でSETUNA2の「ここだけちょっと切り取って、しばらくそこに置いておきたい」という機能を体験してしまうと、もう後戻りできなかった。
KIRITORI(キリトリ)の開発
その名の通り、画面の一部分を「切り取り」、そのまま画面上に置いておくための最低限のmac用アプリである。

現状
KIRITORIはメニューバーに常駐し、Control + Shift + Zを押すとキャプチャモードに入る。
画面上をドラッグして範囲を選択すると、その部分だけがキャプチャされ、すぐにデスクトップに表示される。
貼り付けた画像は常に手前に表示され、そのままドラッグして好きな位置へ移動できる。
複数枚を同時に貼っておくことも可能。
右クリックすると、
- Copy
- Save PNG
- Close
が使える。 これによって、スクショした画像をファイルにしたいときも簡単である。
また、画像をクリックして選択した状態では、
⌘CでクリップボードへコピーEscで閉じる という操作もできるようにした。
複数ディスプレイも基本的な範囲では扱えるようにし、KIRITORI自身が貼り付けている画像については、次のスクリーンショットに写り込まないようにしている。
ScreenCaptureKitを使う
実装ではmacOSのScreenCaptureKitを使っている。
昨年、一番楽そうにできるかなと構想していたscreencapture -iで画像を取得してウィンドウに表示とは違い、自前の選択オーバーレイとScreenCaptureKitを組み合わせる形で出来た。
単純なアプリではあるが、macOSのウィンドウ座標、ディスプレイ座標、キャプチャ画像上の座標を扱う必要があり、また、マルチディスプレイの場合はさらにディスプレイの識別など、考慮することは色々あった。
まとめ
数か月放置したけど、結局こういう小さいツールが欲しかった
2025年10月に一度作り始め、そのまま開発から離れていたが、結局、数か月後に自分自身がその機能を欲しくなって戻ってきた。
自分が本当に使う小さなツールというのは、このくらいの経緯で作るのが楽しい。
現在はGitHubで公開している。
SETUNA2 inspired screenshot pinning utility for macOS - mimoex/KIRITORI