人生の時間というものは限られており、できるだけ有効活用したいものです。
グーグルが運営する動画サイトは多くのユーザが利用しており、楽しい動画や為になるモノが沢山ありますが、最近になって広告が多くなってきたため視聴者の血中コルチゾール濃度は高まるばかりです。
自分の関心がある領域の映像を見ている途中で関係のない不快な映像を差し込まれるのは誰だって嫌です。そして動画広告は下品で気分を悪くするようなモノもたくさんあります。そんなものは見る必要がない。きっと広告を入れている動画投稿者もそんな広告を見ることが嫌いだと思います。
そこで、数ある広告を見ないようにする手法を一覧にしますので、面白そうなものがあれば、是非実践してみてください。
この手のブログ記事はアフィリエイトを目的として、有料アプリやVPN契約プランを購入させる記事も多く見かけますが、ここでは一切ありません。安全性と確実性を求めてオープンソースなものをあげます。また、筆者はいかなる個人・団体から寄付を受け取ったこともありませんし、そんな人脈ありません。紹介しているソフト開発プロジェクトの回し者でも何でもありませんし、特定のソフトを批判するつもりはありません。あくまで、自分が使ってみて良かったものを上げています。
総合ベスト – uBlock Origin
おなじみの広告ブロッカーです。対応ブラウザも幅広く、広告ブロッカーとしては負荷も少ないので個人的には一番良い選択だと思います。
私はブロックモードを「ハードモード」というサードパーティのスクリプトやフレームを無効化する設定で利用しており、必要なスクリプトがあれば適宜有効化して最小限の通信に抑えたりしています。
もちろんそんなことをしなくても、アドオンをインストールしてフィルタ一覧で有効化されているフィルタを最新版に更新すれば問題ありません。
これでほとんどの広告は遮断されます。
広告ブロッカーを紹介するブログ記事では他のアドオンを紹介されていることも多いのですが、ブロッキングが甘いので、確実性を求めて『uBlock Origin』にしたほうが良いと思います。似たような名前でuBlockというものがありますが、辞めておいた良さそうです…
たまに、広告動画は表示されないが、黒い画面に「動画まであと○秒」が表示されたり、まれに広告が入ってしまうことがあります。ほとんどはブロックリストが古いだけですので、アドオンの設定画面のフィルター一覧タブからすべてのフィルタを更新してください。
自動更新するようになっていますが、たまに更新されていないこともあるので、気がついたときに確認すると良いかもしれません。
フィルタの設定
デフォルトのフィルタ設定でもほとんどの動画広告をブロックできますが、メインブラウザとして使う場合は、『広告』『プライバシー』『マルウェアドメイン』のすべての項目にチェックをつけるべきだと考えます。
『迷惑系』『多目的』についても全部チェックをつけると最小限の通信になるので良いですが、他のSNSアカウントでWebサービスにログインする場合は、ログインページが壊れる可能性があるため、その場合はこの2つについては初期設定で十分です。
『地域・言語』は自分自身がよくアクセスする言語を選んでおくと良いでしょう。
私はカスタムで➗ Actually Legitimate URL Shortener Toolを利用しています。これは、URLに含まれるトラッキングコードを除去できる$removeparam
命令がたくさん記述されています。
これと、『プライバシー』項目のAdGuard URL Tracking Protection
でClearURLというアドオンと同等の機能を実現することができます。
余計なアドオンを入れずに済みます。
PCのChromeやFirefoxなどの主要ブラウザはもちろん、Android版のFirefoxにもインストールすることができます。
Webサービス系ベスト – Invidious
Invidiousとはyoutube専用のWebプロキシサービスです。有志によるサーバが建てられており、そのサーバを経由する事によって、googleのサーバに接続することなくyoutubeの動画コンテンツを視聴することができます。
ちなみにinvidiousでは、javascriptを無効化しても動画を視聴することができますので、Torブラウザなどを利用している方でも動画を見ることができます。
デフォルトの設定ではGoogleのサーバと通信するようですが、設定からプロキシを有効化できます。
インスタンスによっては強制的にプロキシモードしか利用できなくしていることもあります。
yewtu.be
は非常に快適で、プロキシ経由でしか動画を視聴できないので安心です。
インスタンスによってデフォルトの設定が異なるのですが、広告ブロックだけで良いならば、特に設定には触らなくても良いと思います。
原理としては、youtubeの動画は『*.googlevideo.com』というドメイン名からDLして視聴できるため、そこから直接見れば広告も出ないっていうわけです。
iOS系端末でも動作し、私の環境では「iOS版Firefox+Invidious」で視聴することができました。
ただし、動画の登録機能等は貧弱ですのでPCで使いたい方は下記のアプリケーションを通して利用することがおすすめです。
専用アプリ系ベスト – FreeTube
PC用でyoutubeを閲覧する方法はブラウザだけではありません。専用ソフトもあります。FreeTubeはjavascriptで記述されたオープンソースソフトウェアでgithubにすべてのコードが公開されています。
FreeTubeではinvidiousのプロキシを利用することができますので、googleに追跡されたくない過激派でも安心して利用できると思います。私も、wiresharkでパケットを追ってみましたが、プロキシを有効化すると指定したインスタンス経由で動画を視聴することができました。プロキシを無効化するとアメリカのgoogleのサーバ経由の通信でした。
Googleアカウントから登録チャンネルをエクスポートしてfreetubeに移動させることもできるらしいです。
動画は見るだけ、コメントはしない人には一番良い選択だと思っています。おすすめ動画や関連動画も非表示にすることができるので、ノイズの少ない環境を構築することができます。
ちなみに私のFreeTubeの設定は初期値のサーバでプロキシを有効化しています。画質は基本的に480pで十分ですので、問題も発生していません。たまにyoutube自体のアップデートにより、FreeTubeが機能しなくなることもありますが、数日でFreeTubeのアプデが流れてきますので、見れない期間はuBlock Originを入れたブラウザとかで視聴しましょう。
おすすめアドオン - Privacy Redirect
ブラウザからyoutubeのリンクを踏んだ際に自動的にfreetubeで動画を視聴する「Privacy Redirect」というアドオンがあります。アドオン導入後にアドオン設定画面からGeneralタブで「Invidious Redirects」を有効化し、Advancedタブで「Use FreeTube over Invidious when possible」を有効化すればFreeTubeが自動起動します。結構便利です。
Android系ベスト – NewPipe
Androidに限りますが、スマホやタブレットでも動画再生時の広告を阻止することもできます。
youtube公式アプリを使い慣れている人なら普通に使いこなせると思います。私の親も利用していますが、操作系について質問されたことがありません。
プライバシー的には、googleのAPIを使わなかったり、検索などに必要な最低限のデータのみをやり取りするらしいです。
また、バックグラウンド再生も可能ですので、音楽プレイヤー的な使い方もできるかと思います。
このアプリも、googleアカウントで登録チャンネルのエクスポートを行ってからアプリにインポートすることができます。
個人的には最低限度の通信しか行わないという点が一番輝いて見えます。もちろん広告も出ません。
私も利用しており、特に問題も生じていませんが、Google Play Storeには公開されていないアプリ(広告ブロックがGoogle的には規約違反?)ですので、オープンソースですが利用する場合は自己責任でお願いします。インストールする場合はapkファイルからインストールすることになると思いますので、ファイルの出どころはしっかりと確認したほうが良いと思います。アプデはNewPipeアプリ自体から通知が来るので最初だけは慎重になったほうが良いです。
私はgithubのreleaseから落としました。その他公式ドキュメントではF-DroidからもOKらしいです。
iOS系ベスト – Safari + Adguard for iOS
iOS系ならばデフォルトのブラウザであるSafariとAdguardを用いて広告をブロックすることが可能です。さらに、youtubeの動画広告をバイパス機能も搭載されています。
Adguard自体はオープンソースで開発されており、変な評判は聞きません。
SafariはApple社が開発した非オープンソースなブラウザですが、iOSを既に利用しているということはApple社の非オープンソースなプロジェクトをある程度許容しているという見方も可能ですので、一応おすすめできるという感じにしておきます。なお、Safariに用いられているWebKitはオープンソースです。
Adguard Pro版は有料となっており、DoHの機能やVPNがアプリ単体で利用できますが、iOSの機能でDoHするだけでも十分ですのでAdguardは無料版で問題ありません。
あえてAdguard iOSの残念ポイントを挙げるとすると、Safariにしか対応していないところです。
まとめ
パソコンで見るならば「ブラウザ+uBlock Origin」か「FreeTube」ですかね。Android端末は「NewPipe」か「firefox+uBlock Origin」です。iOS端末ならば「Safari+Adguard」がベストな気がします。